介護職は、サービスの利用者や家族から仕事上で感謝されることが多く、やりがいを重視する人に人気があります。
しかし様々な問題を抱えながら働いている人が少なくありません。
たとえば、全身が不自由な高齢の利用者を担当する場合は、ベッド移乗だけでなく、トイレや入浴などの介護の負担が大きくなり、肩こりや腰痛など日常的に様々な症状に悩まされることがあります。
また、介護業界全体の問題として、低賃金や福利厚生の不備などもあり、待遇面で不安を感じて早期に離職を検討する人も多くいます。
こういった問題を回避するためには、介護職に対するフォローがしっかりしている職場で働くことが重要です。
たとえば社会福祉法人や大手の株式会社が運営する老人ホームやデイサービス事業所。
そこでは、介護職の定着率を挙げるため、賃上げや休暇制度の導入をしたり、一か月の公休の日数を増やしたりといった対策が行われています。
経験が浅い介護職が多い事業所では、コミュニケーション研修やメンタルヘルス研修を実施していることもあります。
そうして経験の浅い介護職が利用者との人間関係で悩まなくて済むようにサポートしているのです。
また自分自身も、仕事上の問題の対処の仕方について迷っているときは、一人で抱え込まないために、業務の合間を縫って経験豊富な上司や同僚の介護職と意見交換をしたり、定期的に開かれるミーティングの議題に取り上げたりするなど、色々な方法を考えることが大事です。